オールスパイス 
Allspice

オールスパイス 
別名ジャマイカペパー、三香子
学名Pimenta dioica
科名フトモモ科ピメンタ属
産地中南米
利用部分
風味クローブ・シナモン・ナツメグを混ぜたような香りと味がする
オールスパイス とは

中南米に分布する常緑小高木で高さ6~9mに達します。オールスパイス(Allspice)の名は三大スパイスのクローブ、シナモン、ナツメグの香味を併せもつことに由来します。主にスパイス業界では完熟前の果実が「ピメント」と称され、採取後、約1週間天日乾燥して香辛料として用いられます。中米では、コショウやクローブなど高価な東洋のスパイスに比べて、産地が近く入手が比較的容易であったことから、マヤ文明の頃は多く使用されました。主産地のジャマイカにちなんで「ジャマイカペッパー」とも呼ばれています。

オールスパイス の効能

①生体機能を維持する効果
カリウムやマグネシウム、カルシウムなどのミネラルを豊富に含むため、生体機能を健康に維持するのに役立ちます。とくに鉄や、ビタミンB群の1つであるナイアシンを多く含有することが特徴です。

②抗菌効果
また、クローブと同様にオイゲノール、メチルオイゲノールを含み、防腐・抗菌作用などを有します。
オイゲノールには強い抗菌作用があり、これがマヤ文明時代に防腐剤として利用されていた理由です。ほかの香辛料と同じように、料理に入れることで、保存食としての効果を発揮してきました。

③抗炎症効果
またオイゲノールには、抗炎症作用もあると考えられています。皮膚を健康に保ち、炎症や感染症を予防します。
オールスパイスにもシネオールが含まれており、炎症を抑える抗炎症作用があると考えられています。
喘息や気管支炎などの、呼吸器の炎症疾患やアレルギー疾患における治療研究も多く進められており、抗炎症・抗アレルギー効果があると報告されている成分です。
料理に入れるオールスパイスの量では、シネオールの医学的な効果は見込めませんが、香りによるリラックス効果や、体内の炎症に対する効果が期待されます。